情報が足りない採用が、現場を壊す
① 問題提起|なぜ入職後にズレが起きるのか
医療・介護・福祉業界では、
入職後にこう言われることが少なくありません。
「思っていた職場と違った」
条件も悪くなかった。
仕事内容も聞いていた。
それでも辞めてしまう。
その原因は、能力不足でも努力不足でもありません。
情報が足りないまま採用していることにあります。
② 業界構造|“説明不足”が起きやすい理由
人材不足が慢性化しているこの業界では、
✔ まずは人を確保する
✔ 空いたポジションを埋める
✔ 急いで戦力化する
という流れになりやすい。
結果として、
・どんな価値観を大切にしているのか
・どんな人が合うのか
・どんな変化が起こり得るのか
といった“深い情報”が共有されないまま入職が決まります。
議事録の中でも、
「正義と正義がぶつかる」
「アンマッチが多い」
という言葉が出ていました(新規録音 281)。
これは個人の問題ではなく、
事前の情報設計の問題です。
③ 本質分析|何が足りないのか
足りないのは、条件ではありません。
足りないのは、
・事業所の思想
・働き方のスタンス
・変化を受け入れる文化
・求める人物像の明確化
です。
例えば、
「AIをやる」
「DXに取り組む」
「新しいことに挑戦する」
という言葉だけが切り取られると、
“高度なスキルが必要な職場”と誤解されることもあります。
しかし実際は、
「一緒に学ぼう」
「わからなくても触ってみよう」
というスタンスかもしれない。
この温度差が、
不安や離脱を生みます。
情報が曖昧なまま採用すると、
入職後に違和感が積み重なり、
現場の空気を壊してしまう。
これが“説明不足採用”のリスクです。
④ 再定義|採用とは“情報設計”である
採用とは、募集ではありません。
採用とは、
未来の組織をつくるための情報設計です。
✔ どんな人が合わないのか
✔ どんな考え方はぶつかるのか
✔ どんな人なら活きるのか
ここまで言語化して初めて、
ミスマッチは減ります。
“来てほしい人”だけでなく、
“合わない人”も明確にする。
それが、現場を守る採用です。
⑤ 結論|情報が組織を守る
採用時の情報が曖昧だと、
・スタッフ同士の衝突
・価値観のズレ
・離職
・組織疲弊
が起こります。
逆に、
理念や文化、スタンスが明確であれば、
入職後の違和感は減ります。
採用は“人を入れる行為”ではありません。
組織を守るための設計行為です。
情報を整えることが、
現場を壊さない第一歩になります。
株式会社視える化は、理学療法士2名で立ち上げた、医療・介護・福祉業界に特化したブランディング支援を行っています。 これまで1000人以上の声を現場で聴いてきた中で見えてきたのは、「思ってたんと違う」という言葉の裏にある構造的課題です。 理学療法士をはじめとする医療従事者の離職背景には、採用のミスマッチや、理念やビジョンが十分に伝わらないままの入職があります。結果として、人材不足や離職率の上昇、膨らみ続ける採用コストという悪循環が起きています。 私たちは、企業のリアルを可視化し、現場のリアルを丁寧に言語化することで、理念や価値観の一致を生む採用広報戦略を設計します。 「想いを視えるカタチに」することこそが、医療・介護・福祉業界における持続可能な組織づくりの第一歩だと考えています。