理想を語ると煙たがられる理由
医療や介護の現場で、
こんな経験をしたことはないでしょうか。
「もっとこうした方が
利用者さんのためになると思います」
そう言ったときに返ってくる言葉。
「それは理想論だよ」
決して強く否定されたわけではない。
でも、どこか空気が冷える。
それ以上は言わない方がいい。
そんな空気を感じる瞬間があります。
なぜ、理想を語ることは
煙たがられてしまうのでしょうか。
現場は余裕がない
一つの理由は、
現場に余裕がないことです。
人手不足
業務過多
時間との戦い
多くの現場では、
毎日を回すだけで精一杯です。
その中で
「もっと良くできるはず」
という言葉は、
時にこう聞こえてしまいます。
「今のやり方は間違っている」
もちろん、
そんな意図はないはずです。
しかし余裕がないときほど、
理想の話は受け入れにくくなります。
理想は責任を生む
理想を語るということは、
もう一つの意味を持ちます。
それは
変化を生む可能性
です。
変化が起きるとき、
そこには必ず
新しい役割
新しい責任
が生まれます。
現場の人にとっては
「これ以上負担が増えるのではないか」
という不安につながることもあります。
その結果、
理想の話は
「現実的ではない」
という言葉で
閉じられてしまうことがあります。
理想を語る人が少なくなっていく
こうした経験が続くと、
多くの人はこう考えるようになります。
「言っても仕方ない」
すると
理想を語る人
疑問を持つ人
改善を考える人
が少しずつ減っていきます。
そして現場には
現状を維持する空気
だけが残っていきます。
これは、
どこの現場でも起こり得ることです。
理想は現場を否定するものではない
本来、理想とは
「現場を否定するもの」
ではありません。
むしろ
現場を良くしたいという願い
のはずです。
だからこそ大切なのは
理想を語ることではなく、
理想を共有できる環境
なのではないかと思います。
意見を言える空気
疑問を持てる空気
挑戦できる空気
そうした文化がある組織では、
理想は煙たがられるものではなくなります。
最後に
理想を語る人は、
時に煙たがられることがあります。
しかしそれは、
理想が間違っているからではありません。
多くの場合、
組織の構造や余裕のなさが
そうさせているだけです。
だからこそ
理想を持つ人を減らすのではなく、
理想を共有できる組織を作ること。
それが
医療・介護・福祉の現場にとって
本当に必要なことではないかと感じています。
株式会社視える化は、理学療法士2名で立ち上げた、医療・介護・福祉業界に特化したブランディング支援を行っています。 これまで1000人以上の声を現場で聴いてきた中で見えてきたのは、「思ってたんと違う」という言葉の裏にある構造的課題です。 理学療法士をはじめとする医療従事者の離職背景には、採用のミスマッチや、理念やビジョンが十分に伝わらないままの入職があります。結果として、人材不足や離職率の上昇、膨らみ続ける採用コストという悪循環が起きています。 私たちは、企業のリアルを可視化し、現場のリアルを丁寧に言語化することで、理念や価値観の一致を生む採用広報戦略を設計します。 「想いを視えるカタチに」することこそが、医療・介護・福祉業界における持続可能な組織づくりの第一歩だと考えています。