採用コストを下げる会社は、広告費を削っているわけではない

この記事は、医療・介護・福祉業界に特化したSNS採用・ブランディング支援を行う株式会社視える化の考え方をまとめたものです。


採用コストを下げる=広告費を減らす、ではない

採用コストが高い。

求人広告費がかかる。

人材紹介の手数料も高い。

そんな状況になると、

「もっと安い求人媒体に変えよう。」

「広告費を減らそう。」

「紹介会社を使う回数を減らそう。」

と考えたくなります。

もちろん、

無駄なコストを見直すことは大切です。

しかし、

採用コストを本当に下げている会社は、

単純に広告費を削っているわけではありません。

むしろ、

広告に頼りすぎなくても採用できる仕組みを作っています。


広告費を削るだけでは、採用力まで落ちることがある

求人広告は、

求職者に会社を知ってもらうための重要な手段です。

広告を出せば、

今まさに転職先を探している人へ、

会社の存在を届けることができます。

だから、

広告費を減らしただけでは、

単純に露出が減り、

応募まで減る可能性があります。

つまり、

「採用コストを下げるために広告を減らす」

だけでは、

採用そのものが弱くなってしまうこともあるのです。


採用コストを下げる会社は「広告の外」に資産を持っている

では、

求人広告に過度に依存していない会社は、

何をしているのでしょうか。

例えば、

SNSを継続的に発信している。

Googleマップの情報が整っている。

ホームページで会社の理念や働き方を伝えている。

スタッフ紹介が充実している。

口コミが蓄積されている。

地域活動を続けている。

こうした接点を、

日頃から積み重ねています。

その結果、

求人広告を出す前から、

会社を知っている人がいる。

会社に興味を持っている人がいる。

場合によっては、

「前から気になっていました。」

という状態で応募が来ます。

これが、

採用コストを下げる大きな土台になります。


「初めまして」から始まらないだけで、採用は変わる

求人広告だけに頼っていると、

求人を出すたびに、

求職者との関係は

「初めまして。」

から始まります。

会社の名前を知らない。

スタッフも知らない。

理念も知らない。

職場の雰囲気も分からない。

そこから短期間で、

応募してもらう必要があります。

一方、

普段から採用広報をしている会社なら、

「あ、この会社知ってる。」

から始まります。

Instagramで見た。

Googleマップで見た。

地域イベントで知った。

知人から聞いた。

この小さな認知の差が、

応募までの距離を大きく縮めます。


SNSは「無料の求人広告」ではない

SNS採用というと、

「求人広告費を削減できる。」

という文脈で語られることがあります。

しかし、

私たちは少し違うと考えています。

SNSは、

求人広告の代わりではありません。

役割が違います。

求人広告は、

今転職を考えている人へ届けるもの。

SNSは、

今すぐ転職しない人も含めて、

会社を知ってもらい、

信頼を積み重ねるもの。

つまり、

SNSの本当の価値は、

「無料で募集できること」ではなく、

未来の求職者との関係を資産として蓄積できることにあります。


Googleマップもホームページも採用資産になる

採用資産になるのは、

SNSだけではありません。

Googleマップ。

ホームページ。

スタッフ紹介。

ブログ。

採用動画。

口コミ。

こうした情報は、

一度発信すると、

未来の求職者が後から見ることができます。

例えば、

一年間SNSを続けた会社なら、

求職者は過去の投稿まで見ることができます。

どんなスタッフがいるのか。

どんな取り組みをしてきたのか。

どんな価値観なのか。

一年前から発信している会社と、

求人募集を始めた昨日から発信し始めた会社。

求職者から見た安心感には、

大きな差が生まれます。


本当に下げるべきなのは「一人採るまでの総コスト」

採用コストを考える時、

広告費だけを見てはいけません。

例えば、

広告費20万円。

紹介料50万円。

こうした費用は目につきます。

しかし、

採用にかかっているのは、

それだけではありません。

管理者の時間。

面接対応。

見学対応。

教育。

早期離職。

再募集。

こうした費用や時間まで含めて考える必要があります。

もし日頃の採用広報によって、

自社に合う人からの応募が増え、

面接数が減り、

早期離職まで減ったとしたら。

広告費が多少かかっていたとしても、

一人を採用し、定着してもらうまでの総コストは下がる可能性があります。


広告は「消費」、採用広報は「蓄積」

求人広告には、

即効性があります。

しかし、

掲載期間が終了すれば、

基本的に露出も止まります。

一方、

SNSの投稿。

ホームページの記事。

スタッフ紹介。

口コミ。

地域での認知。

これらは、

少しずつ積み上がっていきます。

今日発信したものが、

半年後にも見られる。

一年後にも見られる。

そして、

未来の応募につながる可能性があります。

つまり、

採用費を

その場で消えていく「消費」だけに使うのではなく、

未来にも残る「資産」へ変えていく。

この視点が重要なのです。


人材紹介も求人広告も、使わなくていいわけではない

ここで誤解してほしくないのは、

人材紹介や求人広告を否定しているわけではないということです。

人が急に必要になった。

新規事業を始める。

短期間で採用したい。

そんな時には、

非常に有効な手段です。

ただし、

それしか採用手段がない状態は、

会社にとってリスクになります。

求人媒体。

人材紹介。

SNS。

Googleマップ。

ホームページ。

スタッフ紹介。

地域活動。

複数の採用導線を持っておく。

その中で必要に応じて広告を使う。

この状態を作ることが、

採用コストを安定させることにつながります。


採用広報は「自社採用力」を育てる活動

最終的に目指したいのは、

求人広告を完全にゼロにすることではありません。

必要なのは、

自社で人と出会える力を持つことです。

会社を知ってもらう力。

魅力を言語化する力。

現場を発信する力。

求職者の不安を減らす力。

価値観が合う人へ届ける力。

こうした力が会社の中に残れば、

求人媒体が変わっても、

SNSの流行が変わっても、

採用活動を続けることができます。

そして、

この力こそが、

会社にとって最も大きな採用資産になります。


最後に

採用コストを下げようとすると、

つい

「広告費を削ろう。」

と考えてしまいます。

しかし、

本当に目指したいのは、

広告費を減らすことではありません。

広告に依存しなくても、人と出会える会社になること。

SNS。

Googleマップ。

ホームページ。

スタッフ紹介。

口コミ。

地域活動。

こうした接点を日々積み上げ、

会社を知ってもらい、

信頼してもらい、

未来の求職者との関係を育てておく。

その結果として、

広告費。

紹介料。

面接工数。

早期離職。

再採用。

さまざまな採用コストが少しずつ下がっていきます。

だから私たちは、

**採用コストを下げるとは、「採用費を削ること」ではなく、「自社採用力という資産を育てること」**だと考えています。

広告を使う会社から、

広告も使える会社へ。

誰かに採用してもらう会社から、

自分たちでも仲間と出会える会社へ。

その状態を作ることが、

医療・介護・福祉業界における持続可能な採用への一歩ではないでしょうか。


株式会社視える化は、理学療法士2名で立ち上げた、医療・介護・福祉業界に特化したブランディング支援を行っています。

これまで2000人以上の声を現場で聴いてきた中で見えてきたのは、「思ってたんと違う」という言葉の裏にある構造的課題です。

理学療法士をはじめとする医療従事者の離職背景には、採用のミスマッチや、理念やビジョンが十分に伝わらないままの入職があります。結果として、人材不足や離職率の上昇、膨らみ続ける採用コストという悪循環が起きています。

私たちは、企業のリアルを可視化し、現場のリアルを丁寧に言語化することで、理念や価値観の一致を生む採用広報戦略を設計します。

「想いを視えるカタチに」することこそが、医療・介護・福祉業界における持続可能な組織づくりの第一歩だと考えています。