「今すぐ転職しない人」に選ばれる会社が、採用に強い

この記事は、医療・介護・福祉業界に特化したSNS採用・ブランディング支援を行う株式会社視える化の考え方をまとめたものです。


採用活動は「今、仕事を探している人」だけを見ていないでしょうか

人が足りない。

求人を出す。

求人媒体へ掲載する。

そして、

今まさに転職先を探している人へアプローチする。

これは従来の採用活動では、ごく自然な流れです。

しかし、

ここには一つ大きな問題があります。

それは、

すでに転職活動を始めている人だけを、たくさんの会社で取り合っていることです。

医療・介護・福祉業界の採用が難しくなっている今、

この考え方だけでは、

採用活動はどんどん苦しくなっていきます。


SNSを見ている人の全員が、転職活動中ではない

Instagramを見ている看護師。

TikTokを見ている介護士。

SNSで訪問看護の投稿を見ている理学療法士。

その全員が、

今すぐ転職したいわけではありません。

「今の職場に大きな不満はない。」

「転職するほどではないかな。」

「でも、いつか環境を変えるかもしれない。」

そんな人もたくさんいます。

いわば、

まだ転職活動を始めていない未来の求職者です。

そして、

採用広報で本当に大切にしたいのは、

実はこうした人たちとの関係です。


転職を決める前から、会社選びは始まっている

人は、

「転職しよう。」

と決めた瞬間から、

初めて会社を見るわけではありません。

普段からSNSを見ています。

地域で会社の名前を目にしています。

知人の投稿を見ています。

Googleマップで事業所を見かけています。

そうした日常の中で、

少しずつ会社の印象が作られています。

「あの訪問看護ステーション、雰囲気良さそう。」

「あの会社、スタッフ楽しそうだな。」

「あの管理者さんの考え方、好きだな。」

まだ応募するつもりはない。

でも、

なんとなく気になる。

この状態を作れるかどうかが、

未来の採用を大きく左右します。


半年後に思い出してもらえる会社になる

例えば、

今は転職を考えていない看護師がいたとします。

たまたまInstagramで、

ある訪問看護ステーションの投稿を見つける。

スタッフの雰囲気が良い。

新人教育について丁寧に発信している。

管理者の考え方にも共感する。

その時点では、

応募しません。

しかし、

半年後。

今の職場で働き方について悩み、

転職を考え始めたとします。

その時、

「あ、そういえば前から気になっていた会社があった。」

と思い出してもらえる。

この状態を作れている会社は、

採用において非常に強いのです。


求人広告は「今」の人に強い

求人広告には、

大きな役割があります。

今、

転職先を探している人へ、

「募集しています。」

と届けることです。

つまり、

すでに転職意欲が高い人へのアプローチには非常に有効です。

一方で、

まだ転職を考えていない人が、

毎日求人サイトを見るでしょうか。

おそらく、

多くの人は見ません。

しかし、

Instagramは見る。

YouTubeは見る。

Googleマップは使う。

地域のイベントには参加する。

だからこそ、

求人広告だけでは接点を持てなかった人にも、

採用広報なら出会うことができます。


採用広報は「今すぐ応募してください」と言わなくていい

SNSで採用活動をすると、

つい毎回、

「スタッフ募集中!」

「一緒に働きませんか?」

「応募はこちら!」

と伝えたくなります。

しかし、

まだ転職を考えていない人にとって、

それは必要な情報ではありません。

必要なのは、

会社を知ること。

現場を知ること。

スタッフを知ること。

価値観を知ること。

そして、

「なんかこの会社いいな。」

と思ってもらうことです。

応募を急かすのではなく、

未来の選択肢の一つに入ってもらう。

それが、

採用広報の役割です。


「応募者を集める」から「未来の候補者を育てる」へ

従来の採用は、

応募者を集める活動でした。

しかし、

これからは少し考え方を変える必要があります。

今すぐ転職したい100人を、

多くの会社で取り合うのではなく、

まだ転職を考えていない人と、

少しずつ関係を作っていく。

SNSで会社を知ってもらう。

投稿を何度か見てもらう。

理念に共感してもらう。

スタッフを覚えてもらう。

そして、

いつか転職を考えた時に、

思い出してもらう。

採用広報とは、

未来の応募者との関係を、応募前から育てる活動なのです。


「今すぐ応募が来ない」は失敗ではない

SNSを始めて、

一か月。

二か月。

応募が来ない。

すると、

「SNSって採用に効果ないですね。」

となってしまうことがあります。

しかし、

今日投稿を見た人が、

今日応募するとは限りません。

半年後かもしれない。

一年後かもしれない。

その人が転職を考えるタイミングは、

会社側では決められないからです。

だからこそ、

短期的な応募数だけで採用広報を評価しないことが重要です。

今日の発信が、

未来の応募者との最初の接点になっている可能性があります。


求職者の「転職タイミング」を待てる会社が強い

会社が

「今、人が欲しい。」

と思うタイミングと、

求職者が

「今、転職したい。」

と思うタイミングは、

必ずしも一致しません。

だからこそ、

必要になってから人を探すのではなく、

普段から関係を作っておく。

会社を知ってもらう。

価値観を伝えておく。

現場を見せておく。

そして、

求職者自身のタイミングで、

「そろそろ転職しようかな。」

となった時に、

思い出してもらう。

その状態を作れている会社は、

求人募集を始めた瞬間から、

ゼロから採用を始める必要がありません。


最後に

採用に強い会社は、

今すぐ転職したい人だけを追いかけているわけではありません。

今はまだ転職しない人にも、

会社を知ってもらっています。

現場を見てもらっています。

価値観を届けています。

そして、

少しずつ関係を育てています。

今日SNSを見てくれた看護師が、

一年後の仲間になるかもしれない。

今日地域イベントで出会った介護士が、

半年後に応募してくれるかもしれない。

だから私たちは、

これからの採用は「今いる求職者を取り合う活動」から、「未来の求職者との関係を育てる活動」へ変えていく必要があると考えています。

「今すぐ応募してください。」

ではなく、

「いつか転職を考えた時に、思い出してください。」

そんな採用広報を積み重ねられる会社こそが、

これからの採用に強い会社になるのではないでしょうか。


株式会社視える化は、理学療法士2名で立ち上げた、医療・介護・福祉業界に特化したブランディング支援を行っています。

これまで2000人以上の声を現場で聴いてきた中で見えてきたのは、「思ってたんと違う」という言葉の裏にある構造的課題です。

理学療法士をはじめとする医療従事者の離職背景には、採用のミスマッチや、理念やビジョンが十分に伝わらないままの入職があります。結果として、人材不足や離職率の上昇、膨らみ続ける採用コストという悪循環が起きています。

私たちは、企業のリアルを可視化し、現場のリアルを丁寧に言語化することで、理念や価値観の一致を生む採用広報戦略を設計します。

「想いを視えるカタチに」することこそが、医療・介護・福祉業界における持続可能な組織づくりの第一歩だと考えています。